2017年12月5日(火)~ 17日(日)
縫 TEXTILE EXHIBITION
井上 由美 /大江 芹香 /河村 知恵 /小北 光浩 /天牛 美矢子
中川 裕孝 /本田 昌史 /村上 恵
1階
本田 昌史
天牛 美矢子
大江 芹香
村上 恵
2階
小北 光浩
中川 裕孝
河村 知恵
井上 由美
作品
「暮らしの中のアバンギャルド・アート」
京都精華大学芸術学部テキスタイルコース・中川ゼミが企画した、過去2回の「ステッチ展」「縫い展」の第三弾をここに紹介する。
京都精華大学のテキスタイルコースの卒業生、教員。そして他大学からの出展者を含め16作家が参加する。
縫い針、刺繍針などの針類やミシンを道具として、糸、紐、衣類を素材として作られる線、面を構成する作品群に加え、針を用いるニードルワークや縫い、刺し、かがり、まつり、編み、結び、組みなどが含まれる。
ろう染めや型染めのような絵画的、版画的な方法論ではなく、物質と物質を結びつけ重ね合わせる事で、あらたなイメージを創出するコラージュ的な方法と言えよう。
染め織りを基本とするテキスタイルの領域では、前衛的な表現のひとつとも言えるが、縫いの方法論は、暮らしの中の日常的な行為、例えばミシンがけなどから生まれる、私たちの生活に馴染んだ身近な手法である。
しかし、伝統的な染め織りでないということが、決して前衛的な表現を生み出すとは限らない。要は作品内容の問題であり、コンセプトとインパクトをどう考え、新しい価値を生み出せるかが課題となる。
これらをクリアすることからテキスタイルのアバンギャルド・アートが生まれるのではないだろうか。
新たな「縫い」の展開に期待が膨らむ。見たこともない表現に出会いたい。
キュレーター/美術評論家
加藤義夫